速効型から超速効型インスリン製剤への変更による血糖改善効果と内因性インスリン分泌能との関連

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タイトル別名
  • Factors Affecting the Improvement in Glycemic Control after Switching Patients on Multiple Daily Insulin Injections from Regular Insulin to a Quick-acting Insulin Analogue.
  • ソッコウガタ カラ チョウソッコウガタ インスリン セイザイ エ ノ ヘンコウ ニ ヨル ケットウ カイゼン コウカ ト ナイインセイ インスリン ブンピツノウ ト ノ カンレン

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抄録

超速効型インスリン製剤は, 食後高血糖を是正し, 患者のQuality of life (QOL) を改善するとされるが, 全例で改善するわけではない. われわれはグラルギン未使用の強化インスリン療法施行中の糖尿病患者で, 速効型 (R) より超速効型 (Aspart) への変更による血糖改善の有無に及ぼす要因を明らかにするために, 内因性インスリン分泌能, 生活習慣, 心理状態の変化を検討した. HbA1c改善群と非改善群とでは, 昼食前血中C-peptide immunoreactivity (CPR) 値に有意差 (1.9±1.5 v.s. 0.8±1.1 ng/ml, p=0.0431) を認め, CPRが0.5 ng/ml 未満では全例が増悪した. また, 非改善群では糖尿病に関する感情負担度が有意に増加した. 昼食前血中CPR値は, RからAspartへの切り替えによる血糖改善効果の有無を予測する指標にできる可能性があり, 患者のQOLはAspartに切り替えても血糖が改善しなければ低下することが示された.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 48 (10), 733-738, 2005

    一般社団法人 日本糖尿病学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (10)*注記

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