全身麻酔による緊急帝王切開術後に肺水腫を呈した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Pulmonary Edema after Caesarean Section

この論文をさがす

抄録

  緊急帝王切開術後に肺水腫を認めた症例を経験した. 症例は妊娠中毒症, 切迫早産で入院中の妊婦であり, 感染によると思われる突然の発熱と血小板減少を認め, 濃厚血小板とリトドリンが投与された. 血小板輸血後, 全身麻酔下に緊急帝王切開術を施行した. 手術終了後覚醒は良好で, 手術室で抜管した. 次第に患者が呼吸困難を訴え, 経皮的動脈血酸素飽和度は91%と低値を示した. 動脈血酸素分圧は77mmHgであり, 胸部X線写真では肺水腫像を認めた. 再挿管後, ICUに入室し, 呼吸管理を行った. 本症例では妊娠中毒症に感染を合併し, リトドリン投与, 輸血による容量負荷等が複合的に作用して, 肺水腫を生じたと考えられた.

収録刊行物

参考文献 (11)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ