書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Solitary Splenic Metastasis of Colon Cancer 10 Years after the Right Hemicolectomy
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抄録
大腸癌の異時性脾転移の1例を経験した.症例は76歳の男性で, 平成5年4月他院で上行結腸癌に対し結腸右半切除術施行した.平成15年10月近医でCEA高値, 腹部超音波検査にて脾臓に直径10cmの腫瘤を指摘され紹介となった.腹部CTで腫瘤はlow densityで, 横隔膜, 左腎臓に浸潤が疑われ, 左腎静脈背側にリンパ節腫脹を認めた.以上より, 大腸癌脾転移を疑い, 平成16年1月脾臓・左腎臓・左副腎摘出術と横隔膜合併切除術を施行した.摘出標本で脾転移巣は高度壊死に陥り, 左腎臓, 左副腎, 横隔膜に直接浸潤し, 組織学的に高分化から中分化腺癌であり, 大腸癌の孤立性脾転移が他臓器に浸潤したと考えられた.大腸癌の孤立性脾転移は非常にまれで, 術後10年目に再発した症例は報告がない.大腸癌術後でも長期フォローが必要で, CEA上昇を来した場合, 再発・転移巣の検索対象に脾臓も考慮にいれるべきと考えられた.
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 38 (11), 1761-1766, 2005-11-01
一般社団法人日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1573105975082002560
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- NII論文ID
- 10016928088
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- NII書誌ID
- AN00192066
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- ISSN
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles