鼻副鼻腔に発生した悪性黒色腫14例の臨床的検討

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  • MALIGNANT MELANOMA OF THE SINONASAL MUCOSA: A REVIEW OF 14 CASES

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抄録

悪性黒色腫は鼻副鼻腔悪性腫瘍の1-2%を占めるに過ぎない稀な疾患である。手術療法,放射線療法,化学療法,免疫療法を併用した集学的治療が試みられているが治療成績は満足できるものとは言えない。1975年から2003年の28年間に埼玉県立がんセンター頭頸部外科で一次治療を行った鼻副鼻腔悪性黒色腫14例の臨床経過,治療,予後について報告した。Kaplan-Meier法による全体の2年生存率は46.2%,5年生存率は23.1%であった。病変が小さいものにはlateral rhinotomyによる手術療法が有効であったが,病変が大きいものや鼻中隔に主病変が存在するものには不十分であり,頭蓋底手術や放射線治療など他の治療法を組み合わせる必要があると思われた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 31 (4), 511-516, 2005

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (24)*注記

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