黒毛和種発育不良子牛の血中成長ホルモン, IGF-1, 甲状腺ホルモンおよびビタミンA濃度

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タイトル別名
  • Blood Concentrations of Growth Hormone, Insulin-Like Growth Factor-1, Thyroid Hormone and Vitamin A in Japanese Black Calves with Retarded Growth
  • クロゲワシュ ハツイク フリョウ コウシ ノ ケッチュウ セイチョウ ホルモン IGF-1 コウジョウセン ホルモン オヨビ ビタミン A ノウド

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抄録

下痢・肺炎の罹患率が高く, コクシジウム・乳頭糞線虫などの感染が観察された黒毛和種発育不良子牛の血中成長ホルモン (GH), インスリン様成長因子-1 (IGF-1), 甲状腺ホルモン (T3, T4) およびビタミンA濃度を測定して内分泌学的要因の解析を行った. GH濃度は発育不良子牛 (23例;14.3±9.5ng/ml) では高く律動性分泌を示したのに対し, 対照正常発育子牛 (6例;2.9±1.0ng/ml) では低く律動性分泌は認められなかった. IGF-1濃度とビタミンA濃度は発育不良子牛 (それぞれ30.1±15.7ng/ml, 15.7±7.7μg/dl) では, 対照子牛 (それぞれ120.5±64.9ng/ml, 29.2±5.4μg/dl) に比較して有意に低かった (p<0.05).甲状腺ホルモン濃度は両者間に差はみられなかった.発育不良子牛の血中IGF-1濃度の低下は下痢, 肺炎あるいは寄生虫感染に伴う低栄養状態により引き起こされたと推測されたことから, 予後判定には血中IGF-1濃度測定が有用と考えられた.

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