劇症型感染由来のA群レンサ球菌の全ゲノム解析 Genome sequence of an invasive M3 strain of Streptococcus pyogenes

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著者

    • 中川 一路 NAKAGAWA Ichiro
    • 東京大学医科学研究所感染症国際研究センター感染制御部門細菌学分野 Division of Bacteriology, Department of Infectious Disease Control, International Research Center for Infectious Diseases, The Institute of Medical Science, The University of Tokyo

抄録

A群レンサ球菌は様々な化膿性疾患や, 非化膿性疾患を引き起こすことが知られているが, 1980年代後半より, 劇症型A群レンサ球菌感染症と呼ばれる突発的な敗血症性ショック病態を引き起こし, 非常に高い致死率からも世界的に注目されている。そこで, 日本で分離されたM3型のSSI-1株の全ゲノム解析を行い他株との比較解析を行った。SSI-1株の全ゲノムは1,894,275bpからなる環状の染色体のみをもち, そのうち1.7Mbの領域は, 比較対象としたM1型 (SF370株), M18型 (MGAS8232株) と非常に高い相同性を示し, また米国で分離されたM3型 (MGAS315株) とはほとんど同一の塩基配列であった。しかし, SSI-1株では<i>rrn-comX1</i>領域と2つのプロファージ領域の相同性領域の部分で, 分裂軸に対称に, 完全に染色体が入れ替わっていた。プロファージ領域の相同性領域にはA群レンサ球菌の病原性遺伝子が多数含まれており, この領域で染色体が入れ替わると同時に新たな病原因子をもつプロファージ領域が形成されることが明らかとなった。

収録刊行物

  • 日本細菌学雑誌

    日本細菌学雑誌 61(3), 317-324, 2006-08-25

    JAPANESE SOCIETY FOR BACTERIOLOGY

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10018042407
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00189800
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    ART
  • ISSN
    00214930
  • NDL 記事登録ID
    8090448
  • NDL 雑誌分類
    ZS9(科学技術--医学--病理学・微生物学・寄生虫学・感染・免疫学・血清学・アレルギー)
  • NDL 請求記号
    Z19-229
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  J-STAGE 
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