高齢のため典型的な高血糖症状を示さずに突然, ケトアシドーシス性糖尿病昏睡で発症した劇症1型糖尿病の1例 An Elderly Case of Sudden-onset Fulminant Type 1 Diabetes Mellitus in a Ketoacidotic Diabetic Coma Patient without Typical Hyperglycemic Symptoms

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抄録

症例は81歳,男性.2003年3月20日頃から食欲不振が出現し,3月23日に意識障害が認められたので当科に入院した.入院時の尿ケトン体は陽性で,血糖値は875 mg/d<i>l</i>であり,動脈血ガス分析では代謝性アシドーシスであった.糖尿病性ケトアシドーシスと診断してインスリン治療を開始し,症状は軽快した.第9病日のHbA<sub>1C</sub>は8.7%の上昇にとどまっており,インスリン分泌能は枯渇していた.膵島関連抗体は陰性であった.なお,これまでに糖尿病を指摘されたことはなかった.以上から本例は劇症1型糖尿病であると考えられた.本邦で報告されている劇症1型糖尿病の最高齢は87歳であり,本例は検索した範囲では本邦で2番目の高齢であった.劇症1型糖尿病は初発症状が口渇,多尿,体重減少などの糖尿病の典型症状ではなく,全身倦怠感や上気道炎症状が主な症状であることがあり,発症予測が困難な症例も報告されている.本例も高齢者が日常の生活で比較的よく訴える食欲不振が初発症状であり,今後,診療にあたるうえで本症の存在を認識する必要があると考えられた.

収録刊行物

  • 糖尿病 = Journal of the Japan Diabetes Society  

    糖尿病 = Journal of the Japan Diabetes Society 49(5), 333-336, 2006-05-30 

    THE JAPAN DIABETES SOCIETY

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被引用文献:  3件

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10018060200
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00166576
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    NOT
  • ISSN
    0021437X
  • NDL 記事登録ID
    7986666
  • NDL 雑誌分類
    ZS21(科学技術--医学--内科学)
  • NDL 請求記号
    Z19-401
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  NDL  J-STAGE 
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