脳梗塞急性期におけるアストロサイト特異的タンパクS100Bの役割 Role of the astrocyte-specific protein S100B in acute stroke

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抄録

アストロサイトは神経細胞の支持細胞として細胞外イオンおよび神経伝達物質の恒常性維持や神経栄養因子の供給などの機能を有し,脳機能を制御する重要な役割を担っている.脳虚血などで,アストロサイトの異常活性化に伴って産生,分泌が亢進するS100Bは,高濃度では神経細胞やミクログリアさらにはアストロサイト自身にも作用して,炎症性因子の発現を増加させ,病態悪化に関与している.Arundic acidはアストロサイトに取り込まれて,S100B産生を抑制し,神経傷害性に働くグルタミン酸,フリーラジカル,炎症性酵素などの産生を抑制して神経細胞保護作用を示すことがin vitro実験で明らかとなった.また脳梗塞動物モデルを用いた検討でも,アストロサイトの活性化を抑制して,脳梗塞巣の拡大を抑制し,神経症状を改善する効果が認められた.以上よりArundic acidはアストロサイトの異常活性化を抑制することによって脳保護作用を発揮する世界初の薬剤であり,急性期脳梗塞治療薬としての有用性が期待される.<br>

収録刊行物

  • 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA  

    日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 127(6), 485-488, 2006-06-01 

    公益社団法人 日本薬理学会

参考文献:  28件

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10018061315
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00198335
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    00155691
  • NDL 記事登録ID
    7977109
  • NDL 雑誌分類
    ZS51(科学技術--薬学)
  • NDL 請求記号
    Z19-247
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  J-STAGE 
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