苔状線維発芽は側頭てんかんの治療ターゲットとなるか Potential roles for mossy fiber sprouting in temporal lobe epilepsy

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抄録

海馬苔状線維は歯状回顆粒細胞の軸索である.この軸索は歯状回門で束状化し,透明層と呼ばれる帯状の領域内を投射しながら,歯状回門や海馬CA3野の標的細胞とシナプスを形成する.しかし側頭葉てんかん患者の海馬では,この投射パターンがしばしば崩壊している.苔状線維は歯状回門で異常分岐し,歯状回の内側分子層でシナプスを形成する.これは「苔状線維発芽」とよばれ,ヒトだけでなく側頭葉てんかんのモデル動物でも確認されている.同現象が注目を集める理由は,発芽によって顆粒細胞が再帰型の興奮入力を受けるようになるためであり,この異常回路から過剰な神経活動が発せられるものと想定される.本総説では苔状線維が異常発芽するメカニズムとその結果に焦点を当て,てんかん原性にどのように関与するのかを考える.近年の発見を考慮すれば,発芽は軸索誘導の分子機構の破綻であると捉えることができる.これを踏まえ,異常発芽の予防が側頭葉てんかんの治療につながる可能性についても考察したい.<br>

収録刊行物

  • 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA  

    日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 127(5), 355-361, 2006-05-01 

    公益社団法人 日本薬理学会

参考文献:  99件

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10018061615
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00198335
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    00155691
  • NDL 記事登録ID
    7951532
  • NDL 雑誌分類
    ZS51(科学技術--薬学)
  • NDL 請求記号
    Z19-247
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  J-STAGE 
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