UFT内服により多発肺転移が消失した肝細胞癌の1例

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タイトル別名
  • A case of hepatocellular carcinoma with multiple lung metastases effectively treated by orally UFT
  • 症例報告 UFT内服により多発肺転移が消失した肝細胞癌の1例
  • ショウレイ ホウコク UFT ナイフク ニ ヨリ タハツ ハイ テンイ ガ ショウシツ シタ カン サイボウガン ノ 1レイ

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抄録

症例は60歳代男性.C型慢性肝炎で近医通院中の腹部超音波検査にて肝S3に30mm大の低エコー腫瘤を認め,肝細胞癌疑いで当院紹介入院となった.入院後の精査の結果,肝細胞癌と診断し,ラジオ波焼灼療法を行った.その後,外来にて経過観察をしていたが,17カ月後に肝S3に局所再発を認め再入院となった.肝予備能も良好なことより外側区切除術を施行した.以後,経過観察中,肝内に再発は認めなかったが,切除30カ月後,PIVKA-IIの上昇とともに,両肺野に多発性の小結節陰影が出現し,肝細胞癌の多発肺転移と診断した.患者への十分なインフォームドコンセントを行いUFT®300mgの内服を開始した.UFT®内服10カ月で肺転移巣は完全に消失し,PIVKA-IIも正常化した.現在まで肺,肝ともに再発を認めず,外来通院中である.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 47 (5), 266-272, 2006

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (25)*注記

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