X線撮影による伝播と推測した多剤耐性緑膿菌の院内感染事例

• 二本柳 伸

  北里大学病院臨床検査部 北里大学東病院感染制御チーム

• 平田 泰良

  北里大学病院臨床検査部

• 赤星 透

  北里大学病院臨床検査部

• 内山 幸信

  北里大学東病院臨床検査部

• 山浦 昇

  北里大学看護学部

• 砂川 慶介

  北里大学医学部

• 井上 松久

  北里大学微生物・寄生虫学

書誌事項

タイトル別名

• Nosocomial Infection by Multidrug-resistant <I>Pseudomonas aeruginosa</I> (MDRP) Presumably Spread a Radiation Technician
• Xセン サツエイ ニ ヨル デンパ ト スイソク シタ タザイ タイセイ リョクノウキン ノ インナイ カンセン ジレイ
• Nosocomial Infection by Multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa (MDRP) Presumably Spread a Radiation Technician

抄録

2004年9月18日と20日の2日間に北里大学東病院内科病棟に入院中患者2名の臨床材料から薬剤感受性パターンが酷似した多剤耐性緑膿菌を分離した. 両菌はいずれもドルガルスキー改良型BTB寒天培地上でスムース型の小集落を形成し, 生化学的性状やメルカプト酢酸ナトリウムディスク拡散法 (sodium mercapto-acetic acid; SMA) によるClass B (metallo)-β-lactamase産生の判定が相互に一致した. さらに血清型別は同じC群であり, Random amplified polymorphic DNA polymerase chain reaction (RAPD) 法による分子疫学解析から同一起源株であることが強く示唆された. 本菌を分離した患者らの背景調査から, 2004年9月18日の10時20分と40分に1人の放射線技師により連続して行われたポータブルX線装置の胸部腹部撮影以外は院内において伝播する機会がないことが判った. 聞き取り調査の結果から, 担当した放射線技師はX線撮影毎の手指消毒をまったく行っていなかったことが判明したことからX線撮影時に伝播した院内感染事例と推測した.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 80 (2), 97-102, 2006

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• Nosocomial infection
• Multidrug-resistant<I>Pseudomonas aeruginosa</I>
• Portable X-Ray device
• Random amplified polymorphic DNA (RAPD)

詳細情報

• CRID: 1390001205048676480
• NII論文ID: 130004331297
• NII論文ID: 10018193225
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.80.97
• COI: 1:STN:280:DC%2BD283it1SqsQ%3D%3D
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/03875911
• NDL書誌ID: 7916534
• PubMed: 16629493
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I7916534
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2006148234
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可