回腸原発腺扁平上皮癌の1例

  • 坂口 大介
    埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科
  • 横山 勝
    埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科
  • 中田 博
    埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科
  • 大澤 智徳
    埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科
  • 権田 剛
    埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科
  • 石田 秀行
    埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科
  • 糸山 進次
    埼玉医科大学総合医療センター病理部

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Primary Adenosquamous Cell Carcinoma of the Ileum

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抄録

回腸原発腺扁平上皮癌の稀な1例を経験したので報告する。症例は, 46歳, 男性。右下腹部痛を主訴に近医を受診。腹部超音波・注腸で回盲部付近の腫瘍が疑われたため, 当科紹介受診。大腸内視鏡では, バウヒン弁より約5cm口側の回腸に2/3周性の限局潰瘍型病変を認め, 生検では扁平上皮癌が疑われた。また, 腹部CTでは右腸骨窩に径7cmの造影剤で増強される腫瘍を認めた。腫瘍マーカーでは, CA19-9 (292U/ml) とSCC (5.4ng/ml) が高値を示した。開腹所見では, 回腸腫瘍がS状結腸の一部を巻き込んでおり, 同部を含めた結腸右半切除+S状結腸部分切除を施行した。病理組織学的には腫瘍底部の一部に高分化腺癌を認めたが, 大部分は角化傾向の明らかな扁平上皮癌からなっており, 腺扁平上皮癌と診断した。術後8カ月にCA19-9とSCCの上昇を認め, 術後9カ月目にCTで腹腔内再発と診断した。再発巣を小腸・腹壁とともに切除したところ, CA19-9とSCCは正常化し, 再手術後16カ月の再在, 再発を認めていない。

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被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (10)*注記

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