一次性下肢静脈瘤が深部静脈に与える影響について:超音波カラードプラーによる静脈断面積の計測

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タイトル別名
  • Effects of Lower Extremity Primary Varicose Veins on Deep Veins: Measurement of Vein Cross Section Area by Color Doppler Ultrasound

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抄録

<p>下肢静脈瘤において,表在静脈が深部静脈に与える影響について検討した.健常14例28肢,下肢静脈瘤18例30肢について,深部静脈の断面積を超音波カラードプラーにて計測した.計測部位は,総大腿静脈(CFV)の大伏在静脈接合部中枢側と末梢側,浅大腿静脈(SFV),膝窩静脈(PV)の計4カ所とし,それぞれ立位と臥位で計測した.健常肢は,性差,左右差いずれも有意差はなかった.下肢静脈瘤での断面積は,PVでは,健常と比較し,臥位で差はなかったが,立位では有意に大きかった.また,CFV,SFVは,立位で差はなかったが,臥位では有意に大きかった.これは,表在静脈瘤からの血液負荷は,立位ではPVに大きく,臥位では大腿静脈に大きいことを示している.下肢深部静脈が表在静脈からうける影響を評価するには,超音波カラードプラーにて深部静脈断面積を計測することが有用である.</p>

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 17 (4), 239-244, 2006

    日本静脈学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (15)*注記

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