GOLDのガイドラインがCOPDの管理と治療に与えたインパクト

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抄録

・GOLD (Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease) は, EBM (evidence based medi-cine) に基づいて作成され, 2001年に公表されたCOPD (Chronic Obstructive Pulmonary Dis-ease) の治療と管理に関する国際的ガイドラインである。<BR>・COPDに関して, 定義, 危険因子, 診断, 管理計画, 薬物治療, 患者教育, 急性増悪の7つのキーポイントを指摘している。<BR>・従来の慢性気管支炎や肺気腫などの診断名は用いず, COPDという診断名で新しい定義を規定している。<BR>・COPD発症のもっとも重要な危険因子は喫煙である。<BR>・COPDの診断にスパイロメトリーが必須である。<BR>・COPDの病期分類は, 一秒量 (FEV1) の程度にしたがって重症度を軽症-最重症の4段階に分類しているが, 新たに呼吸機能は正常であるが呼吸器症状 (咳, 痰) がある群をstage 0として設定し, 早期診断と早期予防を重視している。<BR>・COPDの管理として, 疾患の評価とモニタリング, 危険因子の縮小, 安定期COPDの管理, 急性増悪の管理の4つの要素を指摘している.<BR>・治療は, 全ての病期で, 危険因子の回避 (特に禁煙) とインフルエンザワクチンの接種を推奨している。<BR>・薬物治療と非薬物治療に関して, EBMに基づいて段階的治療を推奨している。

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