ハンセン病施設における転倒の現状

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ハンセン病施設でのヒヤリ・ハット (事故) 報告 (以下報告と略) は、療養上の世話におけるもの、転倒・転落などが多い。入所者は末梢の知覚麻痺や運動麻痺を合併しており、骨折しても、痛みを感じないため発見が遅れる。職員・入所者ともに継続的な転倒防止対策に取り組むことが必要であり、現状と今後の課題について報告する。<br>1. ハンセン病施設における、報告書からみえる転倒の現状<br>1) 報告書における転倒・転落の占める割合は、転倒率は約20%前後で過去3年間推移している。70歳代の高齢者で約20%前後が転倒している事が示されており、類似した結果だった。2) 当園における転倒に関する報告書から、転倒の直接要因は、筋力・視力低下、また判断力・認知力の低下等があり段差につまずく、電動車椅子での衝突など不自由者棟や一般寮で日常生活上の延長で起こることが多い。3) 転倒における骨折事例の特徴として、転倒の骨折の特徴として痛みを感じないため早期発見ができない、いつの時点の骨折かわからない原因不明の骨折も多くさらに歩行による重症化がある。<br>2. 各部署における転倒・転落予防<br>全盲者の部屋出入り口センサーやマット式のナースコールなどハード面は各センターの個人にあわせて工夫されている。入所者自身が心身の機能低下に気づき、移動や移乗時の援助を看護師や介護者に委ねられるような関係性を保つように関わっている。<br>3. 今後の課題<br>1) 高齢化による認知症対策 2) 職員・入所者への教育 3) 環境調整が重要であると考える。

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