嫌気・好気高循環排水処理システムの窒素除去特性と運転操作条件の関係解析

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of High Circulation Ratio on Biological Nitrogen Removal in Anaerobic-aerobic Wastewater Treatment System
  • ケンキ コウキコウジュンカン ハイスイ ショリ システム ノ チッソ ジョキョ トクセイ ト ウンテン ソウサ ジョウケン ノ カンケイ カイセキ

この論文をさがす

抄録

本研究では、嫌気・好気循環排水処理システムの循環比に対する窒素除去特性と運転操作条件の関係について解析を実施した。ミニスケールモデル試験の結果から、嫌気・好気循環硝化脱窒プロセスにおける処理水NO2+3-N濃度は、循環比によって決定され、循環比5以上で、目標水質であるT-N 10mg・l-1以下を達成することがわかった。循環比の変更が嫌気槽に及ぼす影響として、循環比を増加させるに従い、ORPが増加し嫌気槽が好気化する傾向があり、特に循環比を6まで増加させると嫌気槽でもDOが検出されるようになったが、脱窒反応への悪影響は小さく、嫌気槽流出水のT-N濃度を減少させることができた。循環比の変更が好気槽に及ぼす影響として、循環比の変更に対応した好気槽流入NH4-N濃度(5.6~11.25 mg・l-1)を想定した回分試験では硝化速度に顕著な差は認められず、その範囲では効率的な硝化が可能であった。既設置の合併処理浄化槽においても嫌気槽流出水のNH4-N濃度と浄化槽流出水NO2+3-Nには相関が見られることを確認できた。ミニスケールモデル試験の結果を基に、既設置の合併処理浄化槽の循環比を変化させたところ、既設置の合併処理浄化槽の施設においても、循環比を適正に設定することにより、浄化槽流出水の窒素濃度を低下させ得ることが示された。

収録刊行物

被引用文献 (4)*注記

もっと見る

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ