都市空間におけるストリートダンスの実態

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タイトル別名
  • The actual state of the Street Dance in Urban Space
  • トシ クウカン ニ オケル ストリートダンス ノ ジッタイ

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抄録

近年都市の随所で見られるストリートダンスは、計画者の想定とは異なる「都市空間の使い方」をしており、加えてその芸術的要素や生み出される人々の滞留は、都市空間の賑わい創出の一端を担っている。そこで、本研究は東京圏のダンススポットを対象に、(1)ストリートダンサーの特性、及び(2)ダンススポットの空間及び管理の特徴等の実態を明らかにし、今後の都市デザインを議論するための知見を得ることを目的としている。その結果、(1)ダンサーはスポット選択の際、主に交通利便性や他のダンサーとの交流を重視するが、経験に応じて混雑しないスポットや管理者の対応がより柔軟なスポットを選ぶこと、(2)現在利用されている21スポットは駅周辺の空間が多く、大規模構造物等の大きな単位の空間の端や隙間に立地するものが多いこと、(3)風雨を避けられ、鏡や滑らかな床面といったスタジオに似た設備を多くのスポットが有すること、(4)管理・警備主体は、1カ所のみが許可する方針で、3ヶ所では排除、残り12カ所は黙認や方針なしと消極的であること。また、不法占有、騒音、歩行者への迷惑等が問題点として認識されていること、が明らかとなった。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 41.3 (0), 457-462, 2006-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (10)*注記

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