“もの忘れ外来”における認知症と言語流暢性課題

• 大沢 愛子

  川崎医科大学附属川崎病院 リハビリテーション科

• 前島 伸一郎

  川崎医科大学附属川崎病院 リハビリテーション科 川崎医療福祉大学 感覚矯正学科

• 種村 純

  川崎医療福祉大学 感覚矯正学科

• 関口 恵利

  国保日高総合病院

• 板倉 徹

  歌山県立医科大学 脳神経外科

書誌事項

タイトル別名

• Word fluency test in memory clinic: An efficient tool for diagnosing amnestic patients

抄録

“もの忘れ外来”を受診した在宅高齢者に対し，言語流暢性課題 (WFT) を施行し，その意義について検討した。対象は 65 歳以上の高齢者 276 名であった。WFT は意味カテゴリー流暢性課題 (CFT) と文字流暢性課題 (LFT) を行った。認知症と診断できたものは 170 名で，アルツハイマー病 88 名，前頭側頭型認知症 21 名，レビー小体型認知症 5 名，血管性認知症 56 名であった。Mild cognitive impairment (MCI) は 39名であった。CFT，LFTの成績は，健常群，MCI 群，認知症群の順に高く，それぞれの群間に明らかな差を認めた。しかし，認知症をきたす疾患群の間で差は認めなかった。CFT の再生語数はいずれも LFT の再生語数より多かった。以上より，WFT は認知症を見出すために有用であるが，その成績で認知症のタイプを鑑別することは難しいものと思われた。

収録刊行物

• 高次脳機能研究 （旧 失語症研究）

  高次脳機能研究 （旧 失語症研究） 26 (3), 327-333, 2006

  一般社団法人 日本高次脳機能障害学会

キーワード

• 健忘
• 軽度認知障害
• 高齢者
• もの忘れ外来
• 認知症

詳細情報

• CRID: 1390282680182102016
• NII論文ID: 130004467577
• NII論文ID: 10018360444
• NII書誌ID: AA1182424X
• DOI: 10.2496/hbfr.26.327
• ISSN: 18806554
• ISSN: 13484818
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007063554
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可