書誌事項

タイトル別名
  • Crohn's disease and intestinal cancer

この論文をさがす

抄録

潰瘍性大腸炎(UC)と同様にCrohn病(CD)患者にも大腸あるいは小腸癌が生じる.癌発生の相対危険率は,罹患期間が長くなれば高まる.最近の多数例の検討では,大腸直腸癌の相対危険率は正常人の2∼3倍,小腸癌の相対危険率は約30倍と見積もられた.UCに併発する大腸癌とCDに併発する腸癌は幾つかの点で異なる.第一は,小腸,大腸,肛門管,瘻孔部とCDでは癌発生部位が多彩な点である.第二は,腫瘤を形成しないため発見が極めて困難な形態例が多く,さらに観察が困難な小腸や肛門管に癌が発生しやすい.しかも,CD病変により高度な腸管変形部位に癌は発生するからである.以上から,長期経過したCD患者に対し癌サーベイランスを要するが,適切な方法により早期診断の方法を探索すべき時が近づいている.<br>

収録刊行物

被引用文献 (7)*注記

もっと見る

参考文献 (41)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ