ヤーコンの生育,貯蔵および加工過程におけるポリフェノール化合物の変動

  • 竹中 真紀子
    独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
  • 七山 和子
    独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
  • 小野 裕嗣
    独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
  • 仲島 日出男
    埼玉県産業技術総合センター北部研究所
  • 五十部 誠一郎
    独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in the Concentration of Phenolic Compounds During Growing, Storing, and Processing of Yacon
  • ヤーコン ノ セイイク チョゾウ オヨビ カコウ カテイ ニ オケル ポリフェノール カゴウブツ ノ ヘンドウ

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抄録

ヤーコンの主要なポリフェノール化合物であるクロロゲン酸(1),3,5-ジ-O-カフェオイルキナ酸(2),2,4-または3,5-ジ-O-カフェオイルアルトラル酸(3),2,5-ジ-O-カフェオイルアルトラル酸(4),2,3,5-または2,4,5-トリ-O-カフェオイルアルトラル酸(5),4-O-カフェオイル-2,7-アンヒドロ-D-glycero-β-D-galacto-オクト-2-ウロピラノソン酸(6),4,5-ジ-O-カフェオイル-2,7-アンヒドロ-D-glycero-β-D-galacto-オクト-2-ウロピラノソン酸(7)は高いDPPHラジカル消去活性を有していた.また,ヤーコンの茎葉部から新規化合物4,5-ジ-O-カフェオイル-2,7-アンヒドロ-D-glycero-β-D-galacto-オクト-2-ウロピラノソン酸(8)が見出された.これらの化合物の単位新鮮重あたりの含有量は,ヤーコンの茎においては生育初期に,葉,塊根および塊茎においては生育後期に最大となり,塊根の冷蔵保存中はほとんど変化しなかった.<BR>ヤーコンの葉および塊根の常圧下の乾燥処理において,40-60℃の低温域ではポリフェノール化合物の多くが保持され,ヤーコン葉乾燥物を熱水抽出するヤーコン茶においては,調製した飲料中にもポリフェノール化合物が高い割合で移行していた.また,ヤーコン葉乾燥粉末を用いたヤーコン麺の製造においては,ヤーコン葉を熱処理することにより酵素を失活させてから他の材料と混合することで,製品にポリフェノール化合物がより高く保持された.

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参考文献 (30)*注記

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