Stage I・II舌扁平上皮癌の頸部リンパ節後発転移:転移の様相と予後との関係

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  • SUBSEQUENT CERVICAL LYMPH NODE METASTASES FROM STAGE I II SQUAMOUS CELL CARCINOMA OF THE ORAL TONGUE: THE ASSOCIATION OF THEIR FEATURES AND PROGNOSIS

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抄録

stage I・II舌扁平上皮癌の頸部リンパ節後発転移例の様相と予後因子との関連を評価するため,1987~2002年に舌部分切除単独治療した243例のうち頸部リンパ節後発転移の50例を再検討した。26例が経過良好で,予後不良の24例は,口腔底深部再発2例,患側頸部再発10例,遅発性健側転移3例,9例に遠隔転移をみた。各予後因子に関連した3年無病生存率は以下の如くであった。転移リンパ節数1個:18例(78%),2個:3例(38%),3個以上:5例(28%),転移レベル数1部位:18例(78%),2部位:8例(42%),3部位以上:0例(0%)。転移レベル最遠位は,レベルI:13例(81%),レベルII・III:13例(43%),レベルIV~VIは0例(0%)。被膜破壊は,弱~中程度陽性:12例(75%),強陽性:12例(38%)。転移巣の大きさ自体は,予後に重要ではなかった。しかし,転移巣が非角化型の場合には予後不良と関連深く思われた。<BR>よって,stage I・II舌癌患者の頸部郭清標本の検索時に上述した危険因子の存在が確認された場合には,術後治療を考慮すべきである。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 32 (4), 449-454, 2006

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (26)*注記

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