経口腔法による側壁型中咽頭癌の手術治療―Transoral Lateral Oropharngectomyについて―

書誌事項

タイトル別名
  • A TRANSORAL APPROACH FOR SQUAMOUS CELL CARCINOMA OF THE LATERAL WALL OF THE OROPHARYNX-TRANSORAL LATERAL OROPHARYNGECTOMY-
  • —TRANSORAL LATERAL OROPHARYNGECTOMY—
  • ―Transoral Lateral Oropharngectomyについて―

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抄録

中咽頭は構音,嚥下,呼吸などの重要な機能を有している。したがって中咽頭癌の治療に際しては,局所の解剖と機能を理解し,病変の局所進展や頸部リンパ節転移などの特徴を含めQOL(quality of life)に配慮した適切な治療法を選択する必要がある。経口腔法による側壁型中咽頭癌の手術治療であるTransoral lateral oropharyngectomy(以下,TLO)の適応や手術手技について報告する。術前診断では視診と触診を用いて病変の範囲を十分に把握し,CTやMRIなどの画像診断を用いて深部浸潤と内頸動脈などの重要臓器との関係を診ることが重要である。手術においては良好な視野を保ち,内側翼突筋や副咽頭間隙の脂肪織などの解剖学的ランドマークを確実に同定することが重要である。TLOは現在までに5症例に施行した。まだ観察期間は短いが,術後の副障害は少なく全例無病生存中である。今後も症例を重ねて検討していく方針である。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 32 (4), 468-473, 2006

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (10)*注記

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