偏光近接場光学顕微鏡を用いた相互侵入球晶の観察

  • 栗間 昭宏
    東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻
  • 中嶋 健
    東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻
  • 西 敏夫
    東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻

書誌事項

タイトル別名
  • The Observation of Interpenetrated Spherulites by Polarized Scanning Near-field Optical Microscopy
  • ヘンコウ キンセツバ コウガク ケンビキョウ オ モチイタ ソウゴ シンニュウ キュウショウ ノ カンサツ

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抄録

結晶性/結晶性ポリマーブレンドにおける相互侵入球晶 (interpenetrated spherulites : IPS) は異種の高分子どうしの球晶が衝突しても界面を形成せず, 一方が他方に侵入して成長を続けるという興味深いものである. poly(butylene succinate)/poly(ethylene oxide) (PBSU/PEO) は高融点成分PBSUが先に結晶化し, その後低融点成分PEOがPBSU球晶内に相互侵入しながら結晶化することが偏光顕微鏡の観察によりわかっている. このような相互侵入球晶の結晶化機構をより深く理解するために光学像と表面凹凸像を同時に得られる利点をもつ偏光近接場光学顕微鏡 (polarized scanning near-field optical microscopy : polarized SNOM) を使い, その結晶化をその場観察した. その結果, PBSUにPEOが侵入することで表面の消光リングの凹凸構造が大きくなり, それによってレターデーションが大きくなることが確かめられた.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 63 (12), 774-780, 2006

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (28)*注記

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