微粉炭粒子群の着火過程における輻射伝熱の数値解析

  • 阿蘇谷 利光
    出光エンジニアリング(株)技術部 名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻
  • 山下 亨
    出光興産(株)石炭・環境研究所
  • 富永 浩章
    出光興産(株)石炭・環境研究所
  • 板谷 義紀
    名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻
  • 森 滋勝
    名古屋大学先端技術共同研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Radiative Heat Transfer Analysis in Ignition of Pulverized Coal Clouds
  • ビフンタン リュウシグン ノ チャッカ カテイ ニ オケル フクシャ デンネツ ノ スウチ カイセキ

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抄録

微粉炭粒子群の着火過程に及ぼす輻射伝熱の影響を明らかにすることを目的に,微粉炭燃焼炉(供給量6 kg·h−1)の燃焼と輻射伝熱を連成したシミュレーション解析を行った.輻射伝熱解析には1次の球面調和関数であるP-1モデルを用い,粒子による輻射を考慮して解析を行った.解析結果の妥当性を炉内温度分布および未燃炭素率の比較から確認した上で,粒子放射率の設定が解析結果に与える影響を評価した.バーナノズル近傍における微粉炭粒子は,燃焼領域から伝播してきた輻射エネルギーを吸収して予熱されるので,輻射伝熱による影響は着火位置と火炎部分の温度勾配の違いとなって現れた.燃焼過程における粒子放射率の変化を未燃炭素率の関数として与えることで,着火領域の昇温パターンをもっとも精度よく解析することができた.以上から,微粉炭燃焼シミュレーション解析の精度は,とくに着火過程では輻射伝熱特性に依存することがわかった.

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参考文献 (41)*注記

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