改正建築基準法に対応した新築住宅における室内空気質の実態調査(第2報)VOC気中濃度の実態

書誌事項

タイトル別名
  • Field Measurement of Indoor Air Quality in Newly Constructed Houses according to the Revised Building Standard Law in Japan II. Field measurement of concentration of VOCs in indoor air
  • カイセイ ケンチク キジュンホウ ニ タイオウ シタ シンチク ジュウタク ニ オケル シツナイ クウキシツ ノ ジッタイ チョウサ ダイ2ホウ VOCキチュウ ノウド ノ ジッタイ
  • Field Measurement of Indoor Air Quality in Newly Constructed Houses according to the Revised Building Standard Law in Japan II.
  • Field measurement of concentration of VOCs in indoor air
  • VOC気中濃度の実態

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抄録

前報では,静岡県及び愛知県で改正建築基準法施行後に新築された,内装材に主にムク材などの天然材料を多用した住宅(天然仕様住宅)10棟20部屋,及び複合フローリングやビニルクロスなどの加工材料を主とした住宅(一般仕様住宅)9棟18部屋について,そのカルボニル化合物気中濃度について報告したが,本報ではVOC気中濃度の実態調査結果を報告する。厚生労働省指針値の対象物質としてはトルエン,スチレン,キシレン,パラジクロロベンゼン,エチルベンゼン,テトラデカンの6物質が検出された。トルエンの平均気中濃度は138μg/m3 で,指針値を超過したのは全体の約11%であり,一般仕様住宅の方が高濃度であった。スチレンの平均気中濃度は97μg/m3 で,指針値を超過したのは全体の約11%であり,一般仕様住宅の方が天然仕様住宅より高濃度で,一般仕様住宅においては居間よりも寝室の方が高濃度であった。その他の4物質は指針値を大きく下回る値であった。天然仕様住宅ではテルペン類が放散されるVOCの多くを占め,空気質に多大に影響していた。一方,テルペン類以外の物質は一般仕様住宅に比べて少なかった。従って,天然材料からはテルペン類以外の物質の放散が少ないことが示唆された。

収録刊行物

  • 木材学会誌

    木材学会誌 53 (1), 40-45, 2007

    一般社団法人 日本木材学会

被引用文献 (9)*注記

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参考文献 (16)*注記

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