結核菌脂質成分に対する免疫応答の分子機序 Immune recognition of mycobacteria-derived lipid components

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著者

    • 杉田 昌彦 SUGITA Masahiko
    • 京都大学ウイルス研究所細胞制御研究分野 Laboratory of Cell Regulation, Institute for Virus Research, Kyoto University

抄録

結核菌の細胞壁には, 菌の生存や病原性の発揮に必須の脂質が存在する. これらの脂質を結合してT細胞に抗原提示する新しいタイプの抗原提示分子として, CD1分子 (CD1a, CD1b, CD1c) が同定された. 結核菌脂質を特異的に認識するCD1拘束性T細胞は, 結核菌感染細胞を直接傷害し, インターフェロンガンマを産生することから, 感染制御に重要な役割を果たしていると考えられる. 実際結核菌脂質ワクチンの投与を受けたモルモットにおいて, 結核防御免疫が賦与されることが明らかとなった. これらの事実は, 結核に対する獲得免疫機構が, 従来のMHC分子に依存した蛋白質抗原特異的免疫経路だけでなく, CD1分子に依存した脂質抗原特異的経路との総和によって成立していることを意味している. この新しい免疫システムの解明は, 結核や非定型抗酸菌症の新たな診断法や予防法の確立へと結実することが期待されている.

収録刊行物

  • 日本細菌学雑誌  

    日本細菌学雑誌 61(4), 405-413, 2006-11-25 

    JAPANESE SOCIETY FOR BACTERIOLOGY

参考文献:  46件

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被引用文献:  1件

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10018643592
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00189800
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    00214930
  • NDL 記事登録ID
    8599761
  • NDL 雑誌分類
    ZS9(科学技術--医学--病理学・微生物学・寄生虫学・感染・免疫学・血清学・アレルギー)
  • NDL 請求記号
    Z19-229
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  NDL  J-STAGE 
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