研磨能力を向上させるラップ定盤修正用砥石の開発

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  • Development of conditioning soft stone to improve performance of lapping disc
  • ケンマ ノウリョク オ コウジョウ サセル ラップ ジョウバン シュウセイヨウ トイシ ノ カイハツ

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抄録

ラッピング加工は,仕上げ面の精度や品質が極めて高く,精密加工の最終仕上げ法として多用されている.しかし,研削に比べ単位時間あたりの加工量が小さいため,電子部品用基板や高精度機械部品の量産分野では,ラッピングの加工量向上に関する要望が強い.本研究では,模擬ラッピング装置を使用し,ラッピング加工中の遊離砥粒の挙動を可視化し,加工にあずかる砥粒量を増加させる方法を見出している.定盤上の砥粒保持用小穴(ピット)の上端部のバリを除去することによって,加工に関与する砥粒量を増やすことができると予測し,これを検証している.得られた結果を実用に供するため,細粒の砥粒と軟質の結合材を用いたラップ定盤能力向上用修正砥石(Conditioner)を開発している.当該砥石を用いて修正した定盤を使用し研磨加工試験を実施した結果,ラップ定盤上のピットのバリが除去されるとともに,加工物には必要な表面粗さや歩留まりを維持したまま,4割程度の定盤寿命の増加を実現している.Conditionerは従来のラッピング工程中においても簡単に使用できるため,ラッピング加工の生産性向上に寄与できる.

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