硬膜外カテーテル穿刺部に発生した壊疽性膿皮症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Pyoderma Gangrenosum Around an Epidural Catheter

この論文をさがす

抄録

  骨髄異形成症候群に罹患した患者が, 脾膿瘍を発症し, 硬膜外麻酔併用全身麻酔下で開腹脾摘出術を受けた. 術後, 硬膜外カテーテル挿入部に激しい疼痛を伴った潰瘍が出現した. 抗菌薬は効果なく, 徐々に潰瘍は拡大していった. さらに, 数日後には, 潰瘍が腹部の術創近傍にも出現し, 痛みを伴い拡大していった. 病変部位からは細菌は検出されず, 病理組織検査でも感染所見はなかったが, 好中球の表皮, 真皮や間質への異常浸潤が認められた. 以上の所見から, 好中球性皮膚症の範疇に属する壊疽性膿皮症と診断し, 副腎皮質ステロイドの投与を開始, 徐々に潰瘍は縮小した. 投与約70日後に潰瘍は消失し, 無事退院した.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (12)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ