非経口栄養法で管理栄養士は専門性をいかに発揮すべきか~経腸栄養法における管理栄養士の専門的役割~

  • 岡本 康子
    県西部浜松医療センター 診療支援部 栄養科

書誌事項

タイトル別名
  • How should the national registered dietitian exhibit the speciality in non-oral intake?<BR>- The role of national registered dietitian's in enteral nutrition. -

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抄録

NSTは院内複数の医療職種が各専門家としての知恵を出し合い、患者に最適な栄養治療を検討し、主治医に提案していくシステムである。その中で管理栄養士は職種間をつなぐ重要な働きを担っている。また管理栄養士は栄養療法において患者の栄養アセスメントを行うことで、必要なエネルギー量や三大栄養素の適正比率などを求めることもできる。それらは経口栄養法のみならず、非経口栄養法においても同様であり、患者毎に栄養必要量や病態に応じた三大栄養素の適正比率、微量栄養素までを考慮した最適な提案をし、さらに再アセスメントを行うことが求められている。現在、経腸栄養剤は多種多様な製品が開発され、流通しているが、その中での選定をまず行う必要がある。患者に適した投与量や投与方法・投与回数を管理栄養士が円滑に提案する上で、あらかじめ医師をはじめ看護師・薬剤師などとの連携を密にしておくことは不可欠である。本稿では、経管栄養を開始したものの、血糖調節不良をはじめとしたトラブルが併発した脳梗塞回復期患者に対し、アセスメントを行うことにより、問題点をみつけ、栄養ケア計画を立案し、管理栄養士の専門性を発揮しながら、他職種の協力体制を得る。そして最終的には栄養状態の改善とインスリン療法の離脱が可能になった症例を通じて、管理栄養士が非経口栄養法において果たすべき専門的役割について考察してみた。

収録刊行物

  • 静脈経腸栄養

    静脈経腸栄養 21 (4), 4_9-4_16, 2006

    日本静脈経腸栄養学会

参考文献 (5)*注記

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