書誌事項
- タイトル別名
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- Effects of titanium oxide photocatalyst on oral bacteria
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抄録
酸化チタンの光触媒作用は緑膿菌や大腸菌に対し抗菌作用があり,医科領域において広く応用されている。歯科領域においても材料に酸化チタンを用いることで,二次齲蝕や歯周疾患の予防につながることが考えられる。<BR>そこで我々は,酸化チタンを歯科用金属である金銀パラジウム合金表面にコーティングした場合の抗菌作用について検討した。Porphyromonas gingivalisとStreptococcus mutansを用い,寒天培地上に形成された阻止円,および浮遊細菌を直接合金表面に播種した場合の残存細菌数を測定することにより抗菌力を測定した。その結果,酸化チタンのコーティング面を培地上に静置した実験群では,阻止円形成が認められたのに対し,培地をアルミ箔で遮光した遮光群,非コーティング面を静置した非コーティング面群では阻止円形成は認められなかった。また,直接菌液をディスクに滴下し,照射後菌液を寒天培地で培養して残存細菌数をカウントした実験では,照射時間に依存して菌数の減少が認められた。一方,遮光群,非コーティング面群では照射時間に関係なく,菌数の変化は認められなかった。以上の結果より,金銀パラジウム合金にコーティングした酸化チタンはPorphyromonas gingivalisおよびStreptococcus mutansに対し,抗菌作用があることが示唆された。
収録刊行物
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- 日本歯周病学会会誌
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日本歯周病学会会誌 48 (4), 297-306, 2006
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204413172480
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- NII論文ID
- 10018693431
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- NII書誌ID
- AN0019129X
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- ISSN
- 1880408X
- 03850110
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可