こどものあざに対するレーザー治療

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  • The laser treatment of nevus in the children

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抄録

15歳以下の小児385例,主に6歳以下の乳幼児を対象に血管腫・メラニン増殖性疾患のレーザー治療を行った.こどものレーザー治療は,リドカインクリーム,トリクロリールシロップ,エスクレ座薬などを用いて,できる限り全身麻酔をかけずに,局所麻酔だけで行うことが望ましいと思われた.<BR>ポートワイン母斑に対するダイレーザー治療は,年齢が若いほど有効で,生後2週目から治療は可能であった.部位別では,顔や 幹がより有効で,四肢は効果が下がる傾向が顕著にみられた.生涯残るサモンパッチではダイレーザー治療の適応となり,1回の照射だけでほとんど消失させることができた.苺状血管腫の腫瘤型は,隆起する前の,生後1~2か月以内にレーザー治療を行えば,ピーク時の大きさを縮小させ,早く消退させ,将来の瘢痕を最小限に抑えられる.<BR>異所性蒙古斑に対するQスイッチアレキサンドライトレーザー治療は,9割以上に有効で,満足できる結果が得られた.太田母斑に対するQスイッチアレキサンドライトレーザー治療は,年齢が若いほど有効で,思春期を過ぎると有効率が50%程度に下がる傾向がみられた.色素性母斑と扁平母斑に対するQスイッチアレキサンドライトレーザー治療は,80~90%で再発がみられ,無効例が多かったが,低月齢では10~20%程度の有効例もみられた.

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