甲状腺腺腫手術時に発見された通常の反回神経を伴う非反回神経の1例

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  • A CASE OF NON-RECURRENT AND RECURRENT INFERIOR LARYNGEAL NERVE IDENTIFIED DURING HEMI-THYROIDECTOMY FOR THYROID FOLLICULAR ADENOMA

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抄録

はじめに : 非反回神経は0.3~1.6%の確率で主に右側に発生する. われわれは非反回神経に加えて, 通常の反回神経も同時に存在する稀な症例を経験した. 症例 : 56歳, 女性. 家族歴, 既往歴 : 特記事項なし. 現病歴 : 人間ドックで甲状腺腫を指摘され外科受診された. 超音波検査で甲状腺右葉に4.22×1.66cmの腫瘤を認め, 外観上頸部に突出しており, サイズが大きいことから手術の方針となった. 手術所見 : 頸部横切開にて腫瘍にアプローチした. 左反回神経は通常通りの走行であった. 右側では非反回神経を認め, 上甲状腺動脈に沿って迷走神経から喉頭へ直接流入していた. 同時に通常の走行をしている, 対側と比べて明らかに細い右反回神経がこれに合流しているのを確認した. これら神経はすべて温存し, 左の上極を温存する亜全摘を行った. 術後嗄声は認めていない.

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