出血性ショックをきたした胃迷入膵の１例

• 真田 克也

  三島社会保険病院外科

• 柴田 稔

  三島社会保険病院外科

• 杉原 健一

  東京医科歯科大学大学院腫瘍外科学

書誌事項

タイトル別名

• A CASE OF GASTRIC ABERRANT PANCREAS CAUSING HEMORRHAGIC SHOCK

抄録

症例は48歳, 男性. 前日夕方より嘔気出現し食事が摂取できなかった. 翌朝トイレで意識レベルが低下しているところを発見された. 血液データで貧血を認め, 上部消化管出血によるショックを疑い胃内視鏡検査施行. 胃内に黒色の凝血塊を多量に認めたが, 明らかな出血源は不明だった. 翌日胃内視鏡検査を再度施行した所, 胃角部対側に中心に潰瘍がある腫瘤を認め, 粘膜下腫瘍の潰瘍形成による出血と診断した. 腫瘤切除のため腹腔鏡補助下胃部分切除術を施行. 腫瘤の大きさは3×2cmで中心に陥凹を形成されていた. 粘膜下層から漿膜下層に相当する部位にランゲルハンス島, 腺房細胞, 導管を有するHeinrich I型の異所性膵組織を認めた. 悪性所見はなかった.<br>胃の迷入膵は稀に出血性ショックをおこす程出血することを考慮して治療に当たらなければならないと考えた.

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 68 (1), 54-57, 2007

  日本臨床外科学会

キーワード

• 出血性ショック
• 胃迷入膵
• 粘膜下腫瘍

詳細情報

• CRID: 1390001204847656448
• NII論文ID: 130004516299
• NII論文ID: 10018716473
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.68.54
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/68/1/68_1_54/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007121271
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可