外陰部に拡がった肛門周囲Paget病の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF PERIANAL PAGET'S DISEASE WHICH SPREAD TO PERINEAL LESION

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抄録

症例は82歳, 女性. 掻痒を伴う外陰部靡爛を主訴として来院した. 直腸肛門管に腫瘍は認められなかったが, 生検組織による免疫組織化学染色にてサイトケラチン (CK) 20が陽性だったため肛囲から外陰部に進展した直腸肛門管癌によるPaget様進展と診断し骨盤内臓器全摘術を行った. 摘出標本にてCK7, CK20陽性, gross cystic disease fluid protein15 (GCDFP15) 陰性を示すも, 直腸肛門管癌を認めず臨床経過から肛囲から外陰部へと進展した乳房外Paget病を最終診断とした. 肛囲Paget病でCK20陽性/GCDFP15陰性の場合, 直腸肛門管癌を合併する続発性が極めて多く原発性は稀である. CK20陽性/GCDFP15陰性で直腸肛門管に腫瘍が認められない場合, その術式を決定することは非常に困難であり, 根治性, 患者の全身状態, そしてQOLを考慮し適応を決定すべきである.

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