書誌事項
- タイトル別名
-
- Developmental Dysgraphia without Dyslexia: A Case Study
- Developmental dysgraphia without dyslexia: a case study (in Japanese)
この論文をさがす
抄録
書字の習得障害を呈した学習障害児を検討した。症例は 7 歳 11 ヵ月,右利き男児。診断は ADHD と DCD。知能,口頭言語および読みの発達は正常,漢字と仮名に共通した書字の獲得に必要な能力 (視覚認知,運筆能力,構成能力) も正常であった。書字における誤反応の特徴は,漢字が不完全な形態,仮名が無反応であった。漢字に関して視覚性記憶を,仮名に関して運動覚心像を検討した。結果,漢字学習における失敗には記銘時の方略の欠如が,仮名学習における失敗には運動覚性心像あるいは音韻と運動覚心像との連合の形成不全が関与することが示唆された。それゆえ,われわれは本例の書字の習得障害には漢字と仮名で異なる障害機序が存在すると推察した。
収録刊行物
-
- 高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
-
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) 26 (4), 368-376, 2006
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680182318848
-
- NII論文ID
- 10018718200
- 130004467582
-
- NII書誌ID
- AA1182424X
-
- ISSN
- 18806554
- 13484818
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可