画像解析による黒毛和種去勢牛における胸最長筋と僧帽筋の特徴の検証

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  • Investigation of the feature of M. longissimus thoracis and M. trapezius on Japanese Black steers by computer image analysis

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抄録

現在,牛枝肉における肉質評価は胸最長筋を中心に行われているが,その他の筋肉も牛枝肉の経済的価値に影響を与えていると考えられる。本研究では,黒毛和種去勢牛3,414頭から得られた第6-7肋骨間の枝肉横断面画像より,胸最長筋および僧帽筋について,画像解析の手法を用いて,面積,脂肪交雑の量,脂肪交雑粒子のあらさおよび胸最長筋の形状などを数値化し,それらの形質に対して出荷年度,出荷時期および出荷月齢などがどのような影響を与えているかについて検証を行った。その結果,出荷年度が進むにしたがい,胸最長筋において,面積では特定の傾向は見られなかったが,脂肪交雑の量は増加し,かつ脂肪交雑粒子は細かくなる傾向を示した。それに対して,僧帽筋において,面積および脂肪交雑の量では特定の傾向は見られなかったが,脂肪交雑粒子は胸最長筋とは対照的に,年々あらくなる傾向を示した。さらに,胸最長筋の形状は,近年,扇平かつ被雑になる傾向を示した。 また,出荷月齢が進むにしたがい,胸最長筋において,面積では一定の傾向が見られなかったが,脂肪交雑の量は, 29ヵ月齢未満と比較し,29ヵ月齢以上で有意に高い値を示した。それに対し,僧帽筋において,面積は,29ヵ月齢未満と比較し, 29ヵ月齢以上で有意に高い値を示したものの,脂肪面積比では一定の傾向は見られなかった。

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