前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬シロドシン (ユリーフ^【○!R】カプセル2mg, 4mg)の薬理学的特徴および臨床試験成績 Pharmacological and clinical profile of silodosin (URIEF^【○!R】 Cap. 2mg, 4mg)

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抄録

シロドシン(販売名:ユリーフ<sup>®</sup>カプセル2 mg,4 mg)は,α<sub>1</sub>-アドレナリン受容体(AR)遮断作用を有する薬剤であり,前立腺肥大症(Benign prostatic hyperplasia:BPH)に伴う排尿障害の改善薬である.ヒトα<sub>1</sub>-ARサブタイプをそれぞれ発現させた細胞膜分画を用いて,<sup>3</sup>H-プラゾシンを放射性リガンドとした受容体結合試験を実施したところ,α<sub>1A</sub>-ARに対して高い結合親和性と選択性を示した.機能的薬理試験において,摘出ウサギおよびヒト前立腺のα<sub>1</sub>-AR刺激による収縮を低濃度より濃度依存的に抑制したが,ラット脾臓および胸部大動脈,ヒト腸管膜動脈などの収縮に対しては抑制効果が弱く,前立腺のそれと比較して抑制濃度に乖離が認められた.ラットおよびイヌの交感神経刺激による尿管内圧上昇作用を低い用量から抑制したが,血圧などへの影響は僅かであった.シロドシンは循環器系の機能に影響を及ぼすことなくBPHに伴う排尿症状を改善することが示唆される.さらに,BPHモデルラットの蓄尿時に観察される過活動膀胱様収縮に対しても,収縮数を減少させた.これらのことから,シロドシンは前立腺のα1A-ARに選択的に結合して交感神経系の刺激を抑制することにより,下部尿路組織平滑筋の緊張を緩和し,BPHに伴う排尿症状に加えて蓄尿症状も改善すると考えられる.一方,BPHに伴う排尿障害患者を対象とし,国際前立腺症状スコア(I-PSS)を用いて本邦で実施した二重盲検査比較試験において,プラセボに対するシロドシンの優越性が検証された.また,薬物療法で奏効しにくいI-PSS重症患者においても,改善効果が認められた.さらに,長期投与試験における安全性および有効性が確認された.以上の基礎および臨床試験成績より,シロドシンはBPHに伴う排尿障害に対して優れた改善効果を有し,患者QOLの向上が期待される薬剤であると考えられる.<br>

収録刊行物

  • 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA  

    日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 128(4), 259-268, 2006-10-01 

    公益社団法人 日本薬理学会

参考文献:  27件

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10018811525
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00198335
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    00155691
  • NDL 記事登録ID
    8528113
  • NDL 雑誌分類
    ZS51(科学技術--薬学)
  • NDL 請求記号
    Z19-247
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  J-STAGE 
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