高齢者急性心筋梗塞の治療

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タイトル別名
  • Reperfusion therapy for acute myocardial infarction in elderly patients
  • コウレイシャ キュウセイ シンキン コウソク ノ チリョウ

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抄録

近年, 心筋梗塞急性期治療の進歩はめざましく, 特に1990年代から最近に至るまで, 数多くの Randomized Control Trial (RCT) が行われ, 従来の保存的治療に比較して, 各種再灌流療法の良好な成績が次々と示された. しかしながら, これらのRCTにおける対象の多くは50歳代後半から60歳代前半が主体であり, 近年治療戦略上問題となる70~80歳代の後期高齢者が除外されていたり, 対象のごく一部を占めるのみに止まっていた. これに関しては, 高齢者では各種再灌流療法施行する上で, 重症病変が多く, また治療上問題となる腎機能障害や出血性合併症がより高率であるという背景もあったと考えられる. 一方で, RCT以外の大規模登録調査の結果からは, 心筋梗塞患者は年々高齢化しており, 治療現場における現状とRCTの対象症例との問に解離が認められる. これらを踏まえて, 心筋梗塞急性期治療の変遷について, 専門施設でのRCTおよび大規模登録調査と, 地域の高齢医療圏における登録調査 (高知AMI研究会) を比較検討する.

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