小児体外循環において血液希釈と低体温,DUFが出納バランスに与える影響

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【要旨】人工心肺中は血液希釈による血漿浸透圧,膠質浸透圧の低下,血管作動性物質による血管透過性亢進などによって浮腫が起こりやすい状態となっている。そこで,小児体外循環において初期充填量と低体温,Dilutional Ultrafiltration(DUF)の実施,膠質浸透圧が体外循環中の出納バランスにどう影響するか調査した。1997年1月~2000年6月と2004年1月~2006年8月に行われた体重5.0~20kgの心室中隔欠損症で,無輸血体外循環を施行した69例を対象とした。結果,低充填量群と高充填量群では,それぞれ-134±220mLと252±126mL(p<0.0003),常温群と低体温群では-250±144mLと-58±241mL(P<0.03),DUF実施群と未実施群では-261±154mLと-134±220mL,高総蛋白値(TP)と低TP群では-253±124mLと-124±87mL(p<0.01)となった。低充填量化と常温体外循環,膠質浸透圧維持が水分バランスをより良い状態に維持することが確認された。

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