新規な光輝材としての板状二酸化チタン粒子の調製とその光学的特性

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タイトル別名
  • Preparation and Optical Property of Titanium Dioxide Flake as a Novel Iridescent Material
  • シンキナ ヒカリキザイ ト シテノ イタジョウ ニサンカ チタン リュウシ ノ チョウセイ ト ソノ コウガクテキ トクセイ

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抄録

新規な光輝材として板状二酸化チタン粒子を調製し, その光学的特性などを明らかにした。<BR>天然白雲母を湿式ボールミル粉砕し, 水簸分級して, 五種類の平均粒子径の異なる雲母基板粒子を得た。これらの雲母基板粒子に硫酸チタニルの加熱による加水分解法を用いて干渉色が二次オーダーの黄緑色になるまで二酸化チタン微粒子を被覆した。水洗・乾燥・焼成後, 10wt%水酸化ナトリウム水溶液に72時間浸漬させることで二酸化チタン微粒子層を雲母基板粒子から剥離できることがわかった。なお, この場合, 平均粒子径240μmの粗大粒子の雲母粒子を用いることで効率的に二酸化チタン微粒子層を剥離できることも明らかにした。<BR>剥離して得た板状二酸化チタン粒子を出発原料とし, 四塩化チタン水溶液の中和沈殿法で二酸化チタン微粒子を再被覆した。これによって得られた板状粒子の干渉発色は四塩化チタンの添加量の増加とともに黄緑色から黄色, 赤紫色, 紫色, 青色, 緑色と変化した。また, この板状二酸化チタン粒子は表面活性が強く, フォトクロミック性や紫外線散乱効果も有していた。しかし, 硫酸アルミニウムとオキシ塩化ジルコニウムによる表面処理を施すことによって表面活性を低下させることができ, 沖縄での暴露試験結果でも耐候性に十分耐えられることを明らかにした。

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