パーキンソン病患者の日常生活における睡眠障害の実態―2年間の追跡調査による検討―

  • 平塚 麻奈
    北里大学 医療衛生学部リハビリテーション学科
  • 柴  喜崇
    北里大学 医療衛生学部リハビリテーション学科
  • 三角 友紀
    独立行政法人国立病院機構 相模原病院リハビリテーション科
  • 齋藤 豊和
    北里大学 医療衛生学部リハビリテーション学科

書誌事項

タイトル別名
  • Sleep Disorders in Parkinson's Disease: 2-Year Follow-Up
  • パーキンソンビョウ カンジャ ノ ニチジョウ セイカツ ニ オケル スイミン ショウガイ ノ ジッタイ 2ネンカン ノ ツイセキ チョウサ ニ ヨル ケントウ
  • 2-Year Follow-Up
  • ―2年間の追跡調査による検討―

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抄録

パーキンソン病(以下PD)患者の睡眠障害は,寝返りやトイレに介助を要する確率が高いことから,PD患者の睡眠障害の実態を把握することは介護者も含めた包括的支援を考える上で大切であると考え,PD患者の睡眠障害について追跡調査を実施した。2003年度に調査を実施したPD患者10名のうち,2005年度に追跡可能であった5名を対象に,睡眠に関するアンケート調査であるEpworth Sleepiness Scale,Parkinson's Disease Sleep Scaleと,小型加速度計による睡眠・覚醒パターンの評価を実施した。結果,PD患者は経過が進むにつれて日中の睡眠傾向が延長する可能性が示唆された。夜間の睡眠については一定の傾向はみられなかったが,PD患者は2回の調査共に様々な睡眠の問題を抱えていること,その症状は経過と共に多様な変化をもつことが確認された。客観的睡眠の質の指標である夜間睡眠効率が改善している3名は,オムツの導入や,夜中の入浴の習慣化等,睡眠障害に対して対策を講じており,これにより夜間の睡眠障害が改善した可能性が考えられることから,個々の症状の経過にあわせて理学療法が介入できる可能性が示唆された。<br>

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参考文献 (22)*注記

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