膝蓋大腿関節に生じた広範な離断性骨軟骨炎の一例

  • 川畑 英之
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科
  • 中村 俊介
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科
  • 栫 博則
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科
  • 長嶺 智徳
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科
  • 石堂 康弘
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科
  • 井尻 幸成
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科
  • 小宮 節郎
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case Report of Extensive Osteochondritis Dissecans in Patellofemoral Joint

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抄録

【目的】今回我々は,膝蓋大腿関節の大腿骨側に広範な欠損を生じ,膝屈曲障害を呈した離断性骨軟骨炎の一例を経験したので報告する.【症例】14歳男性.バスケットボール練習中に誘因なく膝関節痛を自覚.休息および保存療法にて軽快していた.平成18年1月に練習中に左膝激痛出現し,歩行不能となり当科受診した.【初診時現症】左膝腫脹あり,屈曲障害を認めた.単純X線およびCTにて膝蓋大腿関節の大腿骨側外側に軟骨下骨の不整を認め,MRIにて同部における広範な軟骨の欠損を認めた.【手術時所見】関節鏡にて完全に遊離し,膝蓋大腿関節外側に陥頓した軟骨片を認めた.切開を加え,母床を新鮮化し吸収性ピンにて固定した.【考察】膝蓋大腿関節の大腿骨側での離断性骨軟骨炎は比較的稀である.発生の要因および治療法についてもいくつかの報告がなされているが遊離軟骨片の大きさや年齢により予後が変わり,治療法の選択が重要と考える.

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参考文献 (12)*注記

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