皮膚浸潤を生じたFollicular Lymphomaの1例

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タイトル別名
  • A Case of Follicular Lymphoma with Cutaneous Infiltration.

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抄録

卵巣腫瘍があり手術予定であった62歳の女性。骨盤腹腔内,左肺門,両側腋窩,左鎖骨上部,両側頚部リンパ節腫脹のほか顔面,頚部,背部に浸潤を触れる紅斑を認めた。背部の皮疹の病理組織像は,核異型性の強い小型から大型のCD20(+)単核細胞が真皮に結節性に浸潤しておりB-cell lymphomaが疑われた。摘出された腹腔リンパ節では,CD3(-), CD20(+), CD10(+), CD5(-)で濾胞構築を示す大型の単核細胞が腫瘍性増殖しており,follicular lymphoma(FL)と診断した。卵巣はmucinous cystadenoma, endocervical typeのほか,リンパ節と同様の大型細胞の浸潤がみられたが,濾胞構造を示す箇所は一部で多くはびまん性に浸潤していた。なお,bcl-2タンパクの発現は皮膚のみで陽性だった。二次浸潤臓器での病理組織型とbcl-2タンパクの発現について検討した。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 64 (2), 194-199, 2002

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (52)*注記

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