経腸栄養による亜鉛欠乏症の1例

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タイトル別名
  • A Case of Zinc Deficiency Syndrome as a Complication of Enteral Nutrition

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抄録

63歳の男性の獲得性亜鉛欠乏症。食道癌による食道全摘術後約4カ月で中心静脈栄養から経腸栄養に変更したところ, 20日目頃より陰嚢に軽度のそう痒と疼痛を伴う皮疹が出現した。種々の外用剤に抵抗性で, 徐々に顔面・被髪頭部, 体幹・四肢へ拡大し, 易脱毛, 下痢の増強も認めるようになった。血清亜鉛濃度は9μg/dlと著明に低下しており, 経腸栄養剤には亜鉛が配合されていなかった。硫酸亜鉛の投与を行ったところ血清亜鉛濃度の回復とともに全身の皮疹は劇的に改善した。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 66 (5), 466-469, 2004

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (15)*注記

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