落屑性紅斑をみとめた好酸球性筋膜炎

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タイトル別名
  • A Case Of Eosinophilic Fasciitis with Scaly Erythema.

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抄録

65歳の男性。重い荷物の運搬後, 四肢に瀰漫性の皮膚硬化が生じ, 次第に躯幹にも拡大し, 硬化部にほぼ一致して紅斑, 鱗屑が出現した。四肢末梢には異常なく, レイノー現象, 内臓病変もなかった。末梢血好酸球増多, 赤沈亢進, 高γグロブリン血症, 病理組織学的にリンパ球の浸潤をともなう筋膜の肥厚が認められた。以上の所見より好酸球性筋膜炎と診断した。なお自験例では抗核抗体40倍陽性(homogeneous pattern), 抗1本鎖DNAIgG抗体19U/ml(正常10U/ml以下)であった。発症約1年後の前腕伸側の皮膚生検で, 真皮中層から下層に膠原線維の硝子化がみられた。これまでに硬化部に紅斑, 鱗屑を認めた好酸球性筋膜炎の報告例はほとんどない。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 60 (1), 6-10, 1998

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (26)*注記

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