肝動脈塞栓術後にガス産生性肝膿瘍を併発した2型糖尿病の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Type 2 Diabetes with Gas-producing Liver Abscess Due to Transcatheter Arterial Embolization
  • 症例報告 肝動脈塞栓術後にガス産生性肝膿瘍を併発した2型糖尿病の1例
  • ショウレイ ホウコク カン ドウミャク ソクセン ジュツゴ ニ ガス サンセイセイ カン ノウヨウ オ ヘイハツ シタ 2ガタ トウニョウビョウ ノ 1レイ

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抄録

症例は63歳男性.2002年12月,右上下肢の痺れを主訴に受診した際に脳梗塞と診断され,同時に高血糖,慢性B型肝炎,多発性肝腫瘤を指摘された.2003年1月,多発性肝細胞癌に対し肝動脈塞栓術を施行した.退院後の2月26日より発熱,腹痛,トランスアミナーゼ上昇があり,3月3日に再入院となった.<br>入院時の腹部CTで肝右葉にガス像を伴う低吸収域を認めたため,ガス産生性肝膿瘍と診断した.膿汁と血液培養からCitrobacter freundiiが同定され,抗菌薬経静脈投与とエコーガイド下膿瘍ドレナージにて一時改善傾向を認めたものの,発熱,膿汁排出が持続するため,6月6日肝動脈内にカテーテルを留置し抗菌薬動注療法を開始した.1カ月後には膿瘍は縮小,CRPも改善した.本症例のようなガス産生性肝膿瘍は糖尿病合併例が多く,その関連が重視されており報告する.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 49 (2), 133-137, 2006

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (34)*注記

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