術前診断に難渋し, 急速に進行した食道小細胞癌の1切除例

• 赤池 英憲

  山梨大学医学部第1外科

• 河野 浩二

  山梨大学医学部第1外科

• 須貝 英光

  山梨大学医学部第1外科

• 藤井 秀樹

  山梨大学医学部第1外科

書誌事項

タイトル別名

• A Case Report of Small Cell Carcinoma of the Esophagus with Difficulty in Preoperative Diagnosis and Rapid Progression

抄録

症例は60歳, 男性。胸部下部食道の低分化扁平上皮癌の術前診断のもと, 右開胸開腹食道亜全摘術を施行した。術中, 腫瘍は術前の画像診断時に比較して著明に増大しており, 剥離面に癌が遺残した。病理組織学的診断は, 小細胞癌と扁平上皮癌の併存が認められ, 食道小細胞癌であった。術後1ヵ月で局所遺残腫瘍の増大と多発肝転移を認め, 放射線療法および化学療法を施行したが, 効果なく, 術後第118病日に永眠された。食道小細胞癌は比較的稀な組織型であり, 確定診断は生検によってなされるが, 術前診断が不可能なこともしばしばある。食道小細胞癌は進行が早く極めて予後不良であり, 可及的早期に集学的治療を開始することが肝要と思われる。

収録刊行物

• 日本外科系連合学会誌

  日本外科系連合学会誌 31 (5), 822-826, 2006

  日本外科系連合学会

キーワード

• 食道癌
• 小細胞癌
• 術前診断

詳細情報

• CRID: 1390282679324718720
• NII論文ID: 10019267399
• NII書誌ID: AN00002502
• DOI: 10.4030/jjcs1979.31.5_822
• ISSN: 18829112
• ISSN: 03857883
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/03857883
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjcs1979/31/5/31_5_822/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007103359
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可