心筋リアノジン受容体の遺伝子変異(I4587V)を有したカテコラミン誘発性多形性心室頻拍の1成人症例

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タイトル別名
  • <I>A novel missense mutation in the human cardiac ryanodine receptor gene (14587V) in a patient with catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia</I>

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抄録

症例は37歳女性.15歳時, 運動中に意識消失をきたしたが放置していた.30歳頃から再び運動時や精神的ストレスに伴って数分の失神発作を起こすようになった.36歳時, 悪夢で覚醒し, 直後に数分の意識消失を家人に目撃されて初めて近医を受診した, 基礎心疾患はなく, 安静時心電図異常も認めなかったものの, ホルター心電図で心室頻拍が捉えられ, トレッドミル試験で多形性心室頻拍が出現した.電気生理検査で心室頻拍は誘発されなかった, カテコラミンの持続投与により多形性心室頻拍が誘発されたことからカテコラミン誘発性多形性心室頻拍症 (CPVT) と診断した, 遺伝子検索ではリアノジン受容体 (RYR2) の膜貫通領域である4587番目のアミノ酸がイソロイシンからバリンに置換されるミスセンス変異を認めた, β遮断薬の内服では心室頻拍は完全には抑制されず, 徐脈と低血圧を生じたため植込み型除細動器移植術を行った.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 27 (3), 246-252, 2007

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (16)*注記

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