巨大な食道fibrovascular polypの1例

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  • A CASE OF GIANT FIBROVASCULAR POLYP OF THE ESOPHAGUS

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抄録

患者は55歳, 男性. 嚥下困難を主訴に近医を受診し, 食道粘膜下腫瘍の診断で当科紹介になった. 食道造影では, 頸部食道に腫瘍の立ち上がりを有し, 下部食道まで垂れ下がる長径20cmの巨大有茎性腫瘍を認めた. 内視鏡では腫瘍表面は正常粘膜に被われており, クッションサイン陽性の軟らかい腫瘍であった. 胸部CTでは食道内腔を閉める腫瘍が認められ, 造影効果を示す部位と造影効果に乏しい部位とが不均一に混在していた. 巨大な粘膜下腫瘍の診断で手術を試行した. 手術は胸鎖乳突筋外縁までの左頸部切開にて食道に到達し, 続いて食道を切開し直視下に腫瘍切除を行った. 摘出標本は正常粘膜に被われた20×13cmの弾性軟な腫瘍で, 病理組織学的には腫瘍内部に脂肪組織, 線維組織, 血管構造が様々な割合で混在する, 良性のfibrovascular polypと診断された. 術後2年が経過したが, 再発徴候は認めない.

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