診断に腹部CT検査が有用であった盲腸後窩ヘルニアの1例

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  • A CASE OF A PERICECAL HERNIA DIAGNOSED BY ABDOMINAL CT SCAN

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抄録

症例は92歳, 女性. 開腹歴なし, 他疾患で他院入院中, 繰り返す嘔吐, 腹痛を主訴に当院紹介となる. 腹部単純X線検査で著明な小腸ガスを認めた. 腹部CT検査では少量の腹水を認め, 拡張小腸が盲腸の背側に存在し回盲部付近での小腸の閉塞を疑った. 内ヘルニアによる絞扼性イレウスの診断で緊急開腹手術を施行した. 麻酔は年齢, 併存症より硬膜外麻酔で施行した. 開復所見では盲腸の外後側にヘルニア門が存在しそこへ, 回盲部から20cmの回腸が口側約30cmに渡り嵌頓していた. 小腸部分切除を施行しヘルニア門を縫合閉鎖した.<br>開腹歴のないイレウス症例の鑑別には念頭におく必要がある疾患の一つである.

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